なぜ私は『香り』と書かず『薫り』と書くのでしょう。
答え、そう、格好いいからです。終わり。
ではないですね。真面目な薫りの話です。
私は柑橘系の薫りが圧倒的に好きです。
レモン、グレープフルーツ、オレンジ、蜜柑、ライム、マンダリン、、、
皆様の好きな薫りは?柑橘系?花?花でも薔薇もあれば百合もあります。
実はそんな好きな薫りの情報をお伺いしながら、
お客様がお選びになられた料理とワインの一番良い相性を探っています。
特に私は料理とワインの共通項を『薫り』に求める事が多いのです。
例えばこんな組み合わせも。『鱒のムニエル バナナソテー添え』と
『ちょい冷のボジョレーヌーヴォー』。
意外にも現地では一般的な非常にクラシックな組み合わせです。
ボジョレーヌーヴォーは醸造過程でバナナによく似た薫りが出来ます。
日本酒の吟醸香と同じ仕組みです。
更に、鱒の脂っぽさ、ムニエルという焼き方、付け合せのバナナの甘味。
全てに薫りと味がよく合うのです。おもしろいですね。
脂が焼けた香ばしい薫りのなか、ちょっと青っぽいバナナの薫りがほのかに。
人が感じる『好ましい美味しそうな薫り』になります。
この組み合わせをお勧めすると、皆様意外に思われながらも、本当に喜ばれます。
そんな様々な根拠や経験を基に、
以前、葡萄品種別のワインリストを作成していた事があります。
お客様の好きな薫りと、お召し上がりになる料理との相性を考えながら、
その薫りの要素を持つワインをお勧めする、、
おお、、、本能勝負 勘勝負、でまかせ得意の私にしてはアカデミックです。
皆様も『美味しそうな食べ物の薫り』『好きな薫り』教えて下さいね。
ワイン選びの参考にします。薫りの話の続きも、また書きます。
仕事柄、今は香水をつけませんが、昔々誰もが体験した『ませガキ』の頃、
『4711 ポーチュガル』に、はまった時期がありました。
身の回りは全てポーチュガル。シャンプーに至るまでフルラインナップ。
更に薫りを焚きこめたビニール袋に頭を突っ込んで、
むは~っと存分に嗅いでいたいと心から思った一時期がありました。
どんなに素敵な気分になれるだろうか、と。
いや、正直に書きます。実際にやってみました。
どんなに素敵だったかって?
よく分かった事は、すぐに窒息して苦しくなるという事。
後、ビニールが息で曇って前が見えなくなります。
。。。馬鹿ですね、ソムリエ 小谷でした。